ダビング10運用開始
ダビング10の内容が正式に公表されたのは、2007年12月20日でした。
既にこの以前から、地上デジタルテレビジョン放送の録画規制に関しては、かなり不満の声が挙がっていたので、コピーワンスと比較した場合の規制緩和という事になるダビング10は、諸手を挙げて歓迎されるはずでした。
しかし、著作権者への私的録音録画補償金制度などといった問題があり、むしろこれまでとは違う方面からの不満の声が噴出しました。
この著作権者への私的録音録画補償金制度というのは、著作権法において、個人、あるいは家庭内で楽しむ分の複製に関してはお咎めなしだが、デジタル方式の録画に関しては一定割合で補償金を徴収しますよ、という制度です。
ここで「え? DVDで録画してるけどそんなの払ってないよ?」と思う方も多いでしょう。
実際は、払っています。
DVDなどのデジタルメディアには、その購入時の代金に既にその補償金が含まれているのです。
ですから、現時点でデジタル方式の録画を行なう場合は、無自覚のうちに皆補償金をはらってやっているということになります。
これの何が問題なのかというと、この補償金に関して、録画回数が1から10に変わるなら、補償金は増えてしかるべきという意見が出されたのです。
これにメーカーが大反発し、結果ダビング10は当初2008年6月2日から運用が開始される予定でしたが、7月5日に延期される事になりました。
こういった紆余曲折があって、ダビング10は運用される事となったのです。